地域防災計画修正素案と首都直下地震等対処要領について問う
◯両角委員 私からは、地域防災計画修正素案と首都直下地震等対処要領について何点か伺いたいと思います。
まず、地域防災計画修正素案についてでございますが、お聞きをするのは一点なんですが、備蓄についてであります。他の委員の先生からもありましたので、重複する部分もあるのですが、先月こちらの総務委員会で新島の方を視察させていただきまして、大変有益な視察であったなと感じているところでございます。
そのとき印象に残っている一つが、防災倉庫、備蓄庫を拝見させていただきました。新しい想定で津波が来ないエリアに、新しい備蓄庫を設けたということで拝見させていただきました。立派な備蓄庫でありましたが、中については、率直にいうと、備蓄をされている物資がシンプルであると、水と毛布とクラッカーが主であるということで、今回この素案の中で、自助、共助、公助が連携して一週間分を目途に備蓄していくということでありますが、過去の東日本大震災等々の災害がかなりありましたから、その状況も踏まえて、この備蓄はどういうものが必要かということを考えていただきたいなと思うわけでございます。
そこで、この一週間の避難生活期間と、さまざまな避難者というのがおりますから、そういったことを想定して備蓄を進めるべきではないかと考えますが、見解と今後の取り組みについて伺います。
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◯村山企画調整担当部長 一週間といった一定期間の生活を考慮しますと、食料や水以外の生活必需品の備蓄も重要であることから、素案におきましては、要配慮者や女性、子供など、さまざまな避難者のニーズに対応した物資の確保に留意すると記載しているところでございます。
備蓄を充実する上では、まず、町村が住民の年齢構成などの地域の特性を踏まえ、自助、共助、公助をどのように組み合わせて一週間分の物資を備蓄するかを検討する必要があります。その際には、必要量の算定、物資の選定、備蓄場所など多くの課題を解決する必要があることから、都は町村と連携して、島しょ地域における自助、共助を踏まえた備蓄のあり方を検討し、備蓄の拡充を図ってまいります。
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◯両角委員 この素案の中でも、さまざまな避難者ニーズに対応する物資の確保に留意するということで記載をされているということでありますから、今後、町村に対して、当然地域自助は一番わかっているのが町村でありますが、その中で、例えば女性であれば生理用品が必要かもしれないとか、あるいは子供であれば、粉ミルクとか哺乳瓶が必要かもしれないとか、高齢者であれば常備薬が必要であるかもしれないと。夏場であれば、場合によっては虫よけスプレーが必要かもしれないと。そんなことも含めて町村と連携を図って、密に備蓄の充実に努めていただきたいと、このように思います。
次に、避難所について伺いたいと思います。
私も、東日本大震災が発災をして一月以上たってからですけれども、被災地をずっと車で回って、ボランティアをしながら泊まって、回っていったわけですけれども、そのときに幾つかの避難所を訪ねて、洋服を持っていったのを皆さんにお分けしたりとかいうことを通じて、発災一カ月後ぐらいの東北の被災地の避難所というのを拝見させていただいたわけですけれども、そのときに感じたことが、当初数日間というのを過ぎた段階で、やはりプライバシーが大切だなということを一点感じたのと、大きな避難所であっても、体育館の外に犬がつないであって、テントを持って寝ている方がいらっしゃって、ペットと一緒にいたいからテントに入っているんだというような話も聞きました。
そこで、避難所におけるプライバシーの確保、あるいは要介護者もいらっしゃるわけですし、さらにはペットの対応をどのように行っているのか伺いたいと思うんです。
私も、実は犬を飼っていますし、フクロモモンガという、すごい臭い、夜しか出てこないモモンガも飼っていますし、ブンチョウも飼っているんですね。そういったものも、仮に地震が起きたときに置き去りにはできませんから、やっぱり連れていくと。うちの両隣を見ても、みんな犬を飼っているんですね、向かいも。多分、やっぱり抱えて避難所に行くと。
ただ、避難所に行ったときに、例えばうちの娘は小さいときぜんそくでありましたけれども、犬はだめだというお子さんがいたり、そういうことをきめ細かくペットとの混在とか分けるとか、そういうのも含めて今後考えていくべきではないかなと思っておりまして、避難生活におけるプライバシー確保と、要介護者、ペット対応について伺いたいと思います。
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◯村山企画調整担当部長 避難所の設置者は区市町村でありますが、素案では、区市町村の役割として、女性や要配慮者の視点を踏まえた管理運営に努めること、プライバシーの確保状況等を把握し、必要な措置を講じるよう努めることなどを定めているところでございます。
要介護者については、必要に応じ福祉避難所への移送、福祉施設等への入所、介護職員等の派遣等を行うことになっております。
ペットについては、区市町村が避難所などに動物の飼養場所を確保し、都は区市町村と協力して適正飼養を指導することとしているところでございます。
これらの管理運営の詳細については、都が避難所管理運営の指針、区市町村向けを策定しておりまして、指針に基づきまして区市町村が管理運営マニュアルを策定し、対応していくこととなります。
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◯両角委員 要介護の方についてもいろんな対応を考えているということでありますし、ペットについても適正指導するし、市区町村においても、飼育場所を確保するというような決めになっているということでありますけれども、お話をしたように、時期によっても違うと思いますし、発災時には、みんなペットを抱えて集まるしかないわけですね。
しかし、ある程度余裕が出てきたときにどういう振り分けをするかとか、そういったことを含めて、今後きめ細かい実践的な対応ができるように努めていただきたいと要望いたしまして、質問を終わります。